英語漬けの環境を作ろう!

日本にいながら英語漬けの環境を作るには

英語で他教科を学ぶイマ―ジョン・プログラム

イマ―ジョン・プログラムという言葉をご存知でしょうか。端的に説明すれば、英語(あるいは習得したい言語)で様々な教科を学ぶことです。日本にもいくつか実施している学校があります。インターナショナルスクールもこの部類に入ります。

既に社会人になった私たちにとって今更イマ―ジョン・プログラムを実施することは難しいと思いがちですが、何も学習環境を英語漬けにする必要はありません。普段している行動を英語環境に置き換えるだけで良いのです。

自宅でイマ―ジョン・プログラムを実践する

新聞を英字新聞にする。テレビのニュースを英語圏のニュースに変える。趣味で呼んでいる雑誌を英語圏の雑誌に変える・・・など対応方法はいくらでもあります。とは言え、例えば、日本語のテレビを付けながら英字新聞を読んでいては意味がありません。

イマ―ジョン・プログラムは徹底的に英語環境に浸ることを目的としています。日本語を介して英語を理解するのではなく、英語を英語のまま理解するためのプログラムです。そのため、イマ―ジョン・プログラムを実施している間は一切の日本語を排除する必要があります。(日本語が少しでも入ると、脳が日本語にチューニングを合わせてしまいます。こうなると脳は英語に見向きもしなくなってしまいます。)

日常生活から日本語を排除するには

英語に触れている間は一切の日本語を排除しなければなりません。そのためには、

  • テレビを付けない
  • 日本語の曲などをかけない
  • 日本語のポスターやチラシ、雑誌などを目に入らない場所に隠す
  • 家族と住んでいる人は、ある時間まで話しかけないように協力してもらう
  • 普段使用しているパソコンやスマホの言語設定を英語にする

どいった工夫が必要です。また、英語圏のポスターを貼ったり、インテリアを欧米風にしたり、PCやスマホの背景画像を英語圏の風景にしたりして、自分が英語圏にいるような雰囲気を演出することも大切です。

現に、私は仕事から家にいる際は一切テレビを付けません。帰宅してからすぐにyoutubeでお気に入りの英語の動画を流しますし、動画のストリーミングサービスで英語のドラマを見たりしています。目覚ましのアラームは英語のポッドキャストが鳴るように設定していますし、ベッドタイムは洋書を読んでいます。

英語を楽しむことで脳に英語回路が作られる

これくらいやってもせいぜい平日5時間程度しか英語にふれることができません。しかしながら、決して苦痛には感じていません。なぜなら、やっていることはアニメやドラマを見たり、漫画の英訳を読んだりと言った遊びの一つだからです。決して単語や文法書を読んだりはしていません。

この環境に慣れてくると、英語に触れている時間は日本語を煩わしく感じるようになります。今まで英語が雑音に聞こえていたのに、脳が英語にチューニングを合わせようとするのです。

まずは、ネイティブの幼児レベルの英語で結構ですので、英語の音やアクセントに慣れることから初めて、徐々に脳に英語回路を作りましょう。そのうち、英語を聞くと脳がその意味を聞き取ろうと勝手にチューニングしてくれるようになります。

英語の聞き流しは意味があるのか?

英語漬けの方法の一つとして「英語の聞き流し」がありますが、聞き流しだけで英語習得は難しいと感じています。脳に英語回路ができている人にとっては有益ですが、英語を聞き取ることが難しい段階での聞き流しはただのBGMや雑音と変わりません。また、音だけなので、その言葉がどんな場面でどんな感情を伴って使われているか全く把握できません。ただし、英語の音のリズムやアクセントに慣れると言う意味ではある程度効果があると実感しています。

部長は中学生のとき某英語の通信講座を受講していました。アメリカの超有名作家が英語学習者向けに書いた物語のオーディオとテキストが毎月送られてくる講座 (1年で完結) です。しかし、部長は超ズボラな挙句、勉強だ嫌いだったので、ほとんどやっていませんでした。

高校に入って英語の授業に全くついていけず危機感を抱き、ようやくその通信講座に手を出し始めました。しかし、テキストを読むなんて苦痛でしょうがありません。そこで行ったのが「CDを寝ている間ずっと聞く」ことです。いわゆる睡眠学習ですが、寝ながら聞いて何か良いことがあればいいなぁくらいの薄い期待を抱いて半年くらい聞いていました。

英語の聞き流しを半年以上行った結果

「英語聞き流し睡眠学習」の結果、英語の成績は大して伸びませんでした。しかし、全く予想外の驚くべき変化が起こっていたのです。

ある日英語の授業中に教科書の英文を読むように指名されたときのことです。教科書を読み進めているうちに妙な違和感を感じました。ほかの生徒たちがちょっとざわついているのです。日本人の先生もネイティブの先生も「おっ?」という顔をしていました。そして何より自分自身が「あれ…?発音良くね?」と読みながら感じていたのです。

「英語聞き流し睡眠学習」 の効果が、まさかまさか「発音の向上」につながるとは!断っておきますが、予習なんかしていませんでしたし音読の練習なんてもってのほかです。未だにこのメカニズムが何なのかさっぱり理解できませんが、恐らく英語のリズムやアクセントを音楽のように脳が覚えてくれたのかなと推測しています。英語の発音については「アクセントが命」という意見もあるくらいなので、音を身に付けると言う意義での聞き流しならアリだと言えます。